分相応
二つの名前を使い分けるように
二つの人生を、生きる。
時々、
交錯する軋みが、心を持っていく。
しかし、それは分相応の喜びでしかないのだ
懸命
自分の能力を超えることは可能だろうか。
無理だね。
超えられないから、能力なんだ。
しかし、能力を出し切ることは可能かもしれない。
懸命にやれば、ね。
曇り空
どんよりなんてもんじゃない。
厚い、厚い雲が空に垂れ下がっている。
見慣れた空なのに、一層、重たいのは天候だけのせいじゃない。
心が悲鳴をあげ始めている。
空が泣きそうだ。
心も、泣きそうだ。
ひとり
嘘に塗れた喧騒のなかで、楽しく暮らしていた
でも、それがいかに虚しいものか痛感した
大切な人とだけ、浅くとも、気楽に付き合いたい
そうなのか
自分のことだけ考えて
痛みも何も感じず
はいはい、それはよかったですね
私は、あなたのこと
絶対に許さない
責任とれよ
言いたかないけど
お前の責任なんだから、きちんとけじめつけろよ。
普通のこと
食べる、寝る、話す、笑う、落ち込む。
人が普通に生きるってどういうことだろう。
たった一人で生きることができないとなれば、自分以外の他人と生きなければならない。
人間関係の難しさは、そっくりそのまま「生きづらさ」につながる。
普通に生きることは、実は生きづらい生き方なのだ。
ああ、「世界がベッドの中にあればいい」のに。